検査数値をどう見るか・・・電解質は?

電解質  体液中のイオン濃度をチェック 基準値  ナトリウム(Na)135〜147mEq/l
       カリウム(K)3.6〜5.5mEq/l
       カルシウム(Ca)9〜11m9/dl
      マグネシウム(Mg)1.5〜2.1mEq/l
      クロール(Cl)98〜108mEq/I
この検査で何がわかるか?
 体液中のイオン濃度を測定し、そのバランスのくずれを調べて腎臓病などの障害を診断します。電解質とは水に溶けて電気をよく通すミネラルのイオンのことで、食べ物として体内にとり入れられ、人間が生きていくうえで重要な役割を果たしています。
 ナトリウムはからだの水分を調節し、カリウムは筋肉や神経に関係のある働きをしています。また、カルシウムは骨や歯の形成、神経刺激の伝達、血液の凝固などに関係し、クロールはからだの組織に酸素を供給するうえで大切な働きをしています。
これら体液中のイオンは、それぞれバランスよく一定の濃度を保っており、病気などでこのバランスがくずれるとさまざまな障害が現れます。
異常値が出たときに疑われるおもな病気や状態
■ナトリウム
●値が高い場合
・嘔吐や下痢、発汗などによる激しい脱水状態
・尿崩症・クッシング病・食塩の大量摂取
●値が低い場合
・腎不全・ネフローゼ症候群・甲状腺機能低下症
・心不全・火傷
■カリウム
●値が高い場合
・腎不全・大量の輸血
●値が低い場合
・アルドステロン症・クッシング病
・利尿剤の服用・神経性食思不振症
■カルシウム
●値が高い場合
・悪性腫瘍(とくに骨転移)・多発性骨髄腫
・原発性副甲状腺機能亢進症
●値が低い場合
・腎不全・副甲状腺機能低下症・ビタミンD欠乏症
■マグネシウム
●値が高い場合
・尿毒症(乏尿症)・甲状腺機能低下症
・クッシング症候群
●値が低い場合
・腎不全(多尿症)・尿毒症・甲状腺機能亢進症
・ネフローゼ症候群
■クロール
●値が高い場合
・脱水症・クッシング症候群・慢性腎炎
●値が低い場合
・水分過剰摂取・嘔吐・アジソン病

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