清上防風湯のことなら家庭の中医学。清上防風湯の処方解説は家庭の中医学が参考になります。  
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  清上防風湯 中医学処方解説 セイジョウボウフウトウ
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 清上防風湯
 

「清上防風湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書「万病回春」マンビョウカイシュンに収載されている薬方です。上半身とくに顔面に生じた充血性のにきびに用いられます。


日本漢方の効能・・・ にきび

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クラシエ,ツムラ


  清上防風湯 処方構成
防風桔梗連翹白芷川芎黄芩各2.5
山梔子2.0
枳実甘草各1.5
荊芥薄荷黄連各1.0

  清上防風湯 中医学解説
【効能】 袪風、清熱解毒、止痛
【適応症】 1)上焦の風熱の皮疹
身体上部(特に顔面)の発疹・熱感・かゆみ・疼痛・化膿傾向をもつ皮疹で、目の充血・顔面紅潮・口渇などをともなうことがよくあります。舌質は紅・舌苔は黄・脈は数
2)表熱の頭痛
軽度の悪寒・発熱・頭痛・咽痛などの証候にも使用します。舌質は尖紅・脈は浮数
【類方比較】 荊芥連翹湯:耳・鼻・咽喉・肺の慢性炎症を目的とします
辛夷清肺湯:清熱解毒・通竅・潤肺化痰・止咳
消風散:滲出液のある湿疹で口渇がある場合に用います
十味敗毒湯:風湿熱の皮疹に使用します
皮疹・・・皮膚の表面に生じた発疹の総称
湿疹・・・皮膚の炎症性疾患。皮膚の表面に紅斑・丘疹・小水疱・膿疱などを生じる。感染しないが、痒みを伴います。
【解説】

適応する病態は、何らかの原因による頭面部や身体上部の皮疹で、かゆみ・疼痛・ 遊走性あるいは拡大傾向をもち(風証) 発赤・腫脹・熱感・化膿傾向などの炎症(熱証)をともなうものです。

防風・荊芥・白芷・川芎・連翹は、いずれも表在血管を拡張して発散・発汗を強め、発汗・解熱に働きます。
防風・荊芥・薄荷は皮疹の発散・消退をはやめ、止痒・鎮痛の効果を示すほか消炎・抗菌作用をもちます。

白芷は強い鎮痛作用をもち特に前額部の痛みに効果があり、抗菌・排膿にも働きます。
川芎も頭痛に効果を示し、血行を促進することにより他薬の効能をつよめ(とくに身体上部に作用するとされる)、抗菌・排膿・鎮痒に働きます。

連翹・山梔子・黄連・黄芩は、つよい消炎作用を持ち炎症・充血・化膿をしずめ、解熱・抗菌・鎮静の効果をあらわします。

連翹・黄芩は利尿作用により解毒を補助します。
甘草は消炎・解毒にはたらき、桔梗は消炎・排膿・鎮咳・痰作用をもち、川芎・白芷とともに諸薬を上部に働かせるとされています。
枳殻は排膿に働くと同時に蠕動促進により、諸薬の吸収をつよめる作用があります。

以上のように、消炎・解毒・化膿の抑制・排膿・抗菌・皮疹の発散と消退の促進・止痒・鎮痛・発汗・解熱などの効果が得られます。

【治療の現場から】 女性で月経不順を伴う場合は、加味逍遥散逍遥散柴胡桂枝湯などと合方します
いらいら、ゆううつ感、ヒステリックな反応など精神的ストレスがみられるときには加味逍遥散柴胡桂枝湯などを合方します。
にきび跡が赤くなかなか消えない場合は、桂枝茯苓丸桃核承気湯冠脉通塞丸などを合方します
食欲不振などをともなうときは、参苓白朮散六君子湯などを合方します。
【臨床応用】 膿疱性痤瘡・尋常性毛瘡・癤・疔・皮膚炎などで風熱を呈するものや、感冒・インフルエンザなどで、風熱頭痛を呈するものに使用します

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