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  虚証は免疫力の低下
  虚証とは、正気の不足と衰退によって生ずる病証のことです。正気とは、身体の生理的な機能を保ち、環境に適応し、病の発生を防御し、病邪に抵抗して、痛からの回復を促す総体的な能力をいいます。身体の免疫力と極めて類似した概念です。正気が充溢して旺盛であれば、身体は健康で、病に冒されにくく、逆に正気が衰え不足すれば、抗病能力が低下して虚証の病を引き起こすことになります。正気が旺盛であるためには、気・血・津・液などの人体の基礎物質が充足して、全身および局所で必要に応じて機能しており、臓腑経絡の機能がしっかりして調和がとれており、陰分と陽気が過不足なく、陰陽の平衡が保たれていることが必要です。
   
  免疫力の低下状態の病証が虚証と考えてよいでしょう。虚証には、気・血・精・津・液などの物質の不足の証と、臓腑の虚損の証とがあります。人体の基礎物質のうち根源的に重要なものは精ですが、日常の生命維持活動において、その作用は気・血・陰・陽の機能に統括できます。また、臓腑の虚損も各臓腑の陰陽気血の機能不足として把握できます。そのため虚証は気・血・陰・陽のそれぞれの虚衰、すなわち気虚・血虚・陰虚・陽虚の4証に大別できます。
   
  虚証の成因には、先天不足と後天失養のふたつの要因があります。前者は生まれつきの体質の虚弱や偏りによるもので、後者は栄養の不足、不適切な飲食や生活習慣による気血陰陽の消耗、精神情緒の失調による七情内傷、過労や房室(性行為)の過度による体力や精の消耗、慢性病や病後の正気の衰退や産後の気血の喪失などによるものです。多くは、先天的な体質の弱点の上に、後天的な要因が加わって生じます。五臓六腑では、腎は先天の本、脾は後天の本といわれ、先天的な体質素因は、その人のもって生まれた腎の機能に依存し、後天的に獲得する体質は脾(胃腸の中枢)の機能に依存すると考えます。したがって免疫力を高めるには腎と脾を強化することが重要な治療手段となります。

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