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  漢方医学の病因論
  中国医学では、健康な人体を気・血・臓腑などの機能の調和がとれ、陰陽のバランスが保たれている状態とみています。このバランスが崩れると病気になるのですが、その病気の起こり方を、大きく分けると二方面から考えています。一つは、人体の抗病能力である正気の衰退により発病するという病気の起こり方であり、もう一つは、気候や環境などの外部からの発病因子である病邪の作用によって病気が発症するという起こり方です。前者の抗病能力の衰退によって起こる病証が虚証であり、後者の環境因子、すなわち病邪の働きかけによって起こる病証が実証です。抗病能力の衰退は、人体の基本物質である、気・血・津・液・精・神などの機能の低下や五臓六腑の生理機能の低下などを意味します。これら人体の構成物質や臓腑機能は、人体の正常な生理活動を維持し、病気の発症を予防する原動力となっています。
   
  こうして維持される人体の総体的な抗病能力を「正気《といいます。正気が上足すると、気・血や臓腑機能の減弱といった病理現象が現れ、病気に対する抵抗力も低下し、病になります。こうして起こる病証が虚証というわけです。 一方、実証は病邪の充実を意味します。中国医学は、環境因子と人体の調和をきわめて重んじますが、環境因子の干渉によって人体との調和が乱れ病気が起こるという発病の仕方を考えています。病的な環境因子は「六淫の邪《と呼ばれ、風・寒・暑・湿・燥・火(熱)の6種がこれに相当します。たとえば、じめじめした湿気の多い土地に長く住んでいたために関節の痛みを生じたような場合、これを湿の邪にょる病証と考えます。この場合、病邪の種類は湿邪であり、この関節の痛みは湿邪による病証で実証ということになります。
   
  また、病邪には「六淫の邪《のほかに、気・血・津液・臓腑機能などの乱れによって体内に生じた病理産物が含まれます。たとえば、血の巡りが悪くなって体内の局部に停滞して、人体の血が病的な状態となってしまった場合、「瘀血《として、この瘀血がさらに人体に病的な作用を及ぼす病因物質となるという考え方です。瘀血のほかに、水の代謝が失調して病的な体液となった「痰飲《や、食べ物が消化上良状態となって、消化管に停滞して人体に病理的作用を及ぼす「食積《などが病理産物の代表的なものです。
   
  虚と実はこのように、病気の起こり方の違いによって定義づけられます。したがって、多くの病証、ことに慢性疾患では、虚の様相、実の様相の両方を兼ね備えた、虚実錯雑とした病証が多くなってきます。また、治療の原則は、『素門』三部九候論などに、「実はこれを瀉せ、虚はこれを補せ《と指針が示されています。すなわち、虚証に対しては補法を採用し、実証に対しては瀉法を採用します。補法は人体の正気を扶助する扶正の方策であり、は体内の病邪を排除する扶正の方策です。すなわち、中国医学の治療原則は、扶正去邪《という4文字に集約されるといえるでしょう
 

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