検診後の健康管理

検診で腎機能に異常があると言われた貴方へ

<自覚症状が少なく進行性の病気が多い腎臓病> 
腎臓病は、大きく分けると腎炎(急性腎炎、慢性腎炎)、ネフローゼ、腎不全などがありますが、急性腎炎などを除くと、大半の病気が進行性のもので、また、かなり進行するまで、自覚症状が現れないのが特徴です。
 とくに、成人の場合、最も多いのが慢性腎炎で、20歳〜40歳代の働き盛りの男性に発症します。
 慢性腎炎は急性腎炎が治りきらないで慢性に移行する場合もありますが、その多くの原因が不明(急性期がはっきりしない)で、健診やかぜの検査などで偶然発見されます。

<早期治療で症状の悪化を防ぐ> 

腎機能に異常が認められたら、早期治療で悪化する前に進行の速度をゆるめることが大切です。
 症状が悪化し、慢性腎不全になると、人工透析や腎臓移植をしないと生命の危機にさらされることもあります。
 また慢性腎不全は、高血圧がもとになって起こる腎硬化症や糖尿病がもとになって起こる糖尿性腎症などが原因となることもありますので、こうした病気のある人も注意が必要です。  

<尿は健康のバロメーター> 

尿検査は、血液検査と同じように、からだの状態を知る重要な手がかりとなります。とくに腎臓病では尿検査は大切な情報源です。
 腎機能の異常を指摘されたら、医療機関で定期的な検査を受けると同時に、自分でも尿の状態をチェックするよう心がけましょう。尿の色、におい、量、にごりがないかなどを観察しましょう。また、尿たんぱくは薬局で売っている試験紙でチェックできますが、これは自分でコントロールしていくときの目安ですので安易な自己判断は禁物です。医師の指導を受けながら使ってください。

<“SOS”腎臓病の危険信号をチェックせよ>

顔やまぶた、手足がむくむ尿がにごり、量も少ない食欲がない、吐き気があるからだがだるく、根気がない腰のあたりが痛む頭痛、めまいがする

<腎臓をいたわる生活習慣>

過労を避ける白身の魚や脂身の少ない肉など良質のたんぱく質をとる塩分をひかえるかぜをひかないように注意する 

<多忙な毎日・・・。かぜを予防するには?> 

かぜは万病の元。とくに腎機能に異常のある人は、気をつけなければなりません。一般的なかぜの予防法としては、バランスのとれた栄養をとる、過労を避ける、十分な睡眠をとる、また、玄米や麦に多いビタミンB1や果物や新鮮な野菜に多いビタミンCをとるのがいいといわれています。しかし、多忙な人にとって休養や睡眠を十分にとるのは無理。そこでお勧めは、外出先から帰ったらよく手を洗い、うがいをすることです。そして、人ごみではマスクをする、かぜをひいている人には近づかない。部屋の空調も大切で、室温は18〜20度に、またかぜのウイルスは湿度に弱いので、加湿器などで湿度を60%暗いに保つこと。とにかく、「かかったかな」と思ったら何をおいても、休んで寝るのが一番なことには変わりありません。

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