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頭痛と漢方治療

   
1 消化吸収機能のおとろえによって生まれた不要な水分が集まり、
頭痛を引き起こす
 
        からだのおとろえに病因物質がつけ込んで起こる頭痛

全身の活動に必要な基本物質(精・気・血・津液)は、脾と胃の消化吸収機能によって生まれます。これをコントロールするのが肝であり、肝の機能は、脾胃から送られる基本物質によって支えられています。

 もともと脾胃が弱い場合はもちろん、飲みすぎや食べ過ぎ、ストレスや慢性病などによる損傷が続くと、脾の機能が失調します。そのため、からだに必要のない水分が生まれ、からだの熱を受けて病因物質(痰)に変化し、全身に散らばってからだの活動を妨害するようになります。

 同時に、肝の活動に必要な血や津液も十分につくられなくなるので、おさえることのできなくなった肝の機能が過剰となって熱に変化し、肝で生まれた風が頭部の働きを亢進させるようになります。風にあおられると火の勢いが強くなるように熱も強くなり、痰が熱と結びついて「痰火」となると、頭部の活動を妨げるため、強い頭痛が起こります。このタイプは、曇った日や霧の日など、湿度が高くなりはじめると、痛みが強くなるのが特徴です。体内の痰が、同じ性質をもつ湿を引き込みやすいからです。

 脹ったような頭痛のほか、めまいが必ず起こり、胸苦しい・吐き気・嘔吐などの症状をともないます。熱性が弱いときは、舌に白くべっとりした苔がつき、弦を張ったような脈をふれ、熱性が強くなると、さらに口が苦い、舌に黄色くべっとりした苔がつく、滑らかあるいは弦を張ったように滑らかな脈をふれるようになります。

 痰ができてまだ熱性が弱いときは、痰を取り除く力の強い「二陳湯」や、脾胃の働きを高める「六君子湯」を中心に加減して治療を行います。熱と痰の症状(痰火)が明らかなときは、熱や風をしずめ痰を除くとともに脾胃の機能を回復して痰が生まれないようにする「黄連温胆湯」、熱がやや弱いときは「半夏白朮天麻湯」、熱や痰によって機能(気)と陰液がともに消耗された(気陰両虚)ときは、気陰を補う力の強い「釣藤散」を使います。
 

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