苓桂朮甘湯のことなら家庭の中医学。苓桂朮甘湯の処方解説は家庭の中医学が参考になります。  
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  苓桂朮甘湯 中医学処方解説 リョウケイジュツカントウ
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 苓桂朮甘湯
 

「苓桂朮甘湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『傷寒論[ショウカンロン]』や『金匱要略[キンキヨウリャク]』に収載され、水毒によっておこる諸症状の治療に用いる代表的な薬方です。漢方で、胃内停水で過剰な水分があったり、尿量が少なく体液の調節がうまくいかず、体内の水分の偏在、代謝異常の症状を水毒といい、この水毒が神経質や頭痛、ふらつき、めまい、息切れ、動悸などをおこす大きな原因の一つと考えています。


日本漢方の効能・・・めまい、ふらつきがあり、または動悸があり尿量が減少するものの次の諸症:動悸、息切れ、めまい、頭痛、神経質、ノイローゼ

販売、及び製造している代表メーカー

クラシエ,ツムラ


  苓桂朮甘湯 処方構成
茯苓6.0
桂枝4.0
白朮3.0
甘草2.0

  苓桂朮甘湯 中医学解説
【効能】 温化寒飲・健脾利水
【適応症】 脾虚の寒飲に用います。疲れやすい・食欲がない・めまい感・立ちくらみなどの脾虚の症候に、悪心・嘔吐・上腹部膨満感・腹鳴・胃部の振水音あるいは多量の白痰・咳嗽あるいは軽度の浮腫などの痰飲・水湿の症候がみられ、四肢の冷え・動悸・耳鳴・肩こりなどをともなうことが多くみられます。舌質は淡紅で胖大・舌苔は滑~白滑・脈は沈。
【類方比較】 半夏白朮天麻湯:胃腸症状が著明で、冷え症で、頭痛、頭重感とともに目まいを訴えます。
五苓散:口渇、尿量減少があって、めまい、頭痛、嘔吐などがあります
当帰芍薬散:動悸、めまいを訴えることがある・貧血と浮腫傾向があります
苓姜朮甘湯:心下痞があるが、下焦の寒飲で、腰から下の冷えが著明です。
【解説】

通陽化気の桂枝と健脾利水の白朮・茯苓・甘草の配合により、水飲の運輸を強めて水飲の産生を防止します。

【治療の現場から】

脳の虚血性症状やアトニー症状が強ければ、補中益気湯を合方します
悪心、嘔吐が強ければ、小半夏加扶苓湯半夏厚朴湯などを合方します
食欲不振、疲れやすい、元気がないなどの気虚の症候が強ければ、補中益気湯六君子湯などと合方します。

【使用目標】
苓桂朮甘湯 はっきりとした臍上で動悸をふれることが多い

胃内停水・後鼻漏

回転性の眩暈

※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
【臨床応用】 神経性疾患、眼炎、結膜炎・心臓弁膜症、高血圧症、心悸亢進、噛息、蓄膿症、メニエル氏症候群、胃下垂、慢性腎炎

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