民間薬健康法

酵素とは

酵素は、古代エジプトの昔から、酒やパンを作るのに使われていたと言います。18世紀になって、初めて消化酵素の働きが解明され、さらに1926年には、アメリカの生物学者サムナーが、なた豆から人工的に酵素をとり出すことに成功して、これがタンバク質の一種であることを証明しました。あらゆる生物が、摂取した養分を体内で分解したり、合成したり、あるいは酸化、還元すること---つまり、消化、吸収、燃焼、排泄作用などがスムーズにできるのは、たくさんの酵素が体細胞の中に適正に配置されているからです。いわば、酵素は生物の持っている生を営む活力そのものなのです。 私たちにいちばんなじみの深い酵素は消化酵素で、これには、唾液中にあって炭水化物をブドウ糖、果糖、ガラクトースに分解するアミラーゼ(ジアスターゼ)、胃液中にあってタンバク質をアミノ酸に分解するペプシン、また、腸にあって脂肪を脂肪酸、モノグリセリド、グリセリンに分解し吸収する、リパーゼがあります。このような消化酵素のほかに、私たちの体内には、1000種類もの酵素が存在しているのです。血液を赤くする酵素もあれば、食物中のミネラルを使って骨を作る酵素もあります。さらに、肝臓、腎臓、筋肉、毛髪、神経など、それぞれの器官専門に働く酵素がいっぱいあって、これらの無数といってもいい酵素が絶えず生産され、休みなく活動をつづけているのです。その活動は、酵素1種類に1種類の物質という、ぜいたくかつ正確な作業によって、行なわれています。私たちが健康でいられるの は、細胞の中で行なわれているこのような酵素の物質代謝によって体のバランスが保たれているからです。

酵素は食物からもとっている

体内で絶えず生産されて無数に存在している酵素のほかに、私たちは食物によって体外からもかなりの量をとり入れています。
 肝臓の中の酵素は、他の臓器よりも圧倒的に多いのですが、この豊富な酵素も、食物によって増減するのです。タンパク質やビタミンB群が不足すると、多しの酵素の活性が低下してきます。また食物中にこれらの成分が欠乏すると、体内の酵素量が減少し、体内のバランスがくずれてきて、不健康になるのです。
 こうしてみると、毎日の食事のバランスをとって、体外からとり入れる酵素の量を多くすることが、体内の酵素の働きを強化し、健康になって、公害に打ち勝つカギとなることがおわかりでしょう。バランスのよい食事とは、質のよいタンパク質を十分にとり、ビタミン、ミネラル、酵素に富んだ食品をとり、さらに炭水化物、脂肪分を、毎日、必要量だけは必ず食べることです。

こんな食品に酵素かいっばい

私たちはどんな食品を、どんな形でとればいいのでししょうか。
 酵素は、生きている動物、植物、微生物の細胞の中に含まれています。特に、細胞分裂がはげしく行なわれる時期に最も活性が強いので、野菜などはしゅん≠フものがおいしく、酵素も豊富です。豆もやしなどは発芽状態ですから、酵素があふれるばかりといってよいでしょう。しかし、熱に弱いものが多いので調理には工夫が必要です。たとえば、毎日、皿いっぱいの生もやしを食べると健康状態が見違えるようによくなりますが、生もやしにはくさみがあるので、ごま油と塩かしょうゆをかけると食べやすくなります。
 また、おろした大根やにんじんには、酵素がいっぱいですし、はちみつ、納豆、乳酸菌食品ももやしとともに酵素食品の王様群です。しその菓、ねぎ、ぼうふう、それからセロリの葉も、捨てずにこまかく刻んで使いたいものです。

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