民間薬健康法

蜂蜜の効能

はちみつは「旧約聖書」や「日本書紀」にも書かれていて、古くから高貴な妙薬として大事にされてきました。中東民族には、新婚者がはちみつを食べる昔からの風習があっでハネムーン(蜜月)という言葉は、そこからきたものだと言います。
 砂糖の供給量がふえるにつれて、あまり顧みられなくなっていましたが、近年になって、はちみつが純正の自然食品であるところから、神秘のローヤルゼリーの効用とともに、また見直されてきました。
 はちみつは、ミツパチが花みつから採集したみつです。花みつの成分は、水80%、蔗糖20%ですが、これがミツバチに吸われ、その唾液にふれると、唾液中の転化酵素(インヴェルターゼ)によって水20%、ブトウ糖40%、果糖40%に変化します。このブドウ糖と果糖の働きによって、はちみつは、次のようにすぐれた甘味料になっています。

なぜ、はちみつがよいのか

はちみつには、母乳に含まれているビフィズス菌(腸内の細菌を防ぐ)を繁殖させる力があるところから、乳幼児の栄養分として最適です。はちみつを毎日とって育った子どものほうが成長がよかった、というアメリカの実験報告もあります。

消化吸収が早い

はちみつの主成分であるブドウ糖と果糖は、どちらもこれ以上は分解されない単糖類なので、消化吸収が早く、とった糖分がすぐ活動源になるところから疲労回復に役立ち、胃や腸に負担をかけません。

とりすぎても太らない果糖が多い

はちみつの糖分のもう一つのよい点は、糖分のとりすぎをセーブする果糖が多いことです。はちみつ大さじ1杯半は、ごはん1膳に相当する高カロリー(180cal)ですが、この果糖の働きで、余分な糖分が脂肪となって体内に残らないため、蔗糖(砂糖)のようにとりすぎても太る心配がありません。

ミネラルが豊富

はちみつには、カリウム、カルシウムなど多くのミネラルが含まれています。カリウムは体内のコレステロールをとり除き、血液をアルカリ性に保ち、内臓の働きを活発にし、血管を丈夫にしますから、高血圧、心臓病などの成人病に有効です。また、マグネシウムには、鎮静作用があるため、神経痛などにも効きめをあらわします。

ビタミンB群や葉酸が含まれている

はちみつには、ビタミンB1・B2・B6・C・K、葉酸、パントテン酸などたくさんのビタミン群が含まれていますが、量としてはごくわずかです。しかし、ビタミンの特色は、単独でとるよりも、各種とりまぜてとるほうがよいので、はちみつのように何種類も含んでいるものは、たとえ量が少なくても、きわめて有効に働きます。それに、薬のビタミンと違って、活性型ビタミンですから、ほんの少量でも効きめをあらわすのです。
中でも多いビタミンB6は、皮膚をきれいにしますし、葉酸といわれるビタミンMは、鉄分や銅といっしょになり、増血作用を行ないますから、貧血予防に役立ちます。また、パントテン酸には、成長促進、老化防止の働きがありますから、成人病の予防に有効です。

はちみつと花

はちみつは、ミツバチが採取してくる花の種類によって、レンゲみつ、ナタネみつ、シナみつ (シナノキのみつ)、オレンジみつ、アカシアみつ、トチみつ、ソバみつ、などいろいろあって、色も香りも味も、それぞれ花特有の違いがあります。 レンゲなどの淡色みつは、上品でソフトな味で一般的ですが、ソバなどの暗色みつは、ちょっとくせのある味です。
精製されていない純粋はちみつは結晶しますが、味とか効用には、全く変わりはありません。

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