民間薬健康法

 良質の糖分とミネラルの宝庫

ミネラルの宝庫といわれるプルーンは、バラ科のプラムの一種です。2000種もあるプラムの中で、栄養価のバランスのよい数種を乾燥したものをプルーンと言います。
　プルーンには、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラルが豊富にありますから、私たちの体にはたいへんよい果実です。
　プルーンを人間が食べ始めたのは、石器時代からといわれますが、旧約聖書や、千一夜物語にも、高貴な人の不思議な食べ物として登場しています。それほど古い歴史を持つプルーンですが、今日ふたたびすぐれた健康果実として見直されています。

プルーンの製法

プルーンにもたくさんの種類があります。オーストラリア、イタリア、ルーマニア、チェコなどの国々でも栽培されていますが、やはり、アメリカ合衆国の産出量が最も多く、世界の産出量の75％を占めています。
そのうちカリフォルニア産のものが最も品質がよいとされています。
　現在市販されているものは、①実を乾燥させたもの（ドライブルーン）②エキス状のものがありますが、②は①を揚にもどして加工、真空状態で約1/5に濃縮したものです。
　濃縮プルーンエキス茶さじ1杯は乾燥したドライブルーン1個分と同じですが、各種料理に幅広く応用できるので、たいへん重宝です。

プルーンが体にいいわけ

プルーンにはなぜか、ほかの果実と違って、別表のように、ビタミンとミネラルがたくさん含まれています。中でも鉄分は不足しがちなものですが、これを日常食品から摂取するのはなかなかたいへんです。レバーには鉄分が多くても、嗜好的に食べやすいとはいえません。また、その食品に鉄分が多いからといっても、食品の組成や、組み合わせによって、吸収率は必ずしも100％とはいえません。
　特に最近のように、手軽に外食できたり、即席物が多い食生活では、つい食べやすいものを食べてしまって、栄養のバランスがとれていない場合が多いといわれます。
　そのため、豊かな食品に囲まれながら栄養失調という、皮肉なことにもなりかねない現状です。
　特に、女性に多い貧血は、血液の中の赤血球が減少したり、血液中のタンパク質であるヘモグロビンが不足している状態から起こるといわれています。
　こうした、日常の食生活ではとりにくい鉄分が、プルーンにはたくさん含まれており、食べやすく、吸収率もすぐれています。また、果肉の糖分は、果糖とブドウ糖が2対1の割合になっています。

こんなときプルーンを疲れやすいと感じたとき

どんな元気な人でも、働きすぎたり、睡眠不足だったりしたとき疲れを感じます。どうしても無理をしなければならないときもあります。
そんなときプルーンを食べると、短時間の睡眠時間で、さわやかな目覚めが得られ、たまっていた疲れがとれてフレッシュな気分で働くことができます。
　疲れは、体を作っている細胞が弱って機能が低下するために感じるものです。プルーンのミネラルとビタミンは、弱った細胞に活力を与え元気を回復させるのです。

貧血に

ミネラルとビタミンが多量に含れていますから、血液をきれいにし、薄い血を解消します。1日10粒くらい食べつづけると、1～2カ月で貧血症状が治ってしまいます。欧米の病院では、妊産婦、手術後の患者に必ず食べさせているほどです。

アルカリ性体質を作るために

血液が酸性になると、体が弱って病気になりやすくなるといわれています。アルカリ性体質にするには、アルカリ性食品を食べるのがよいのですが、どんなに栄養価が高くても吸収されなければ、なんにもなりません。ところがプルーンは完全に消化吸収されるのが特長です。

便秘に

プルーンの繊維質は、便秘にたいへん効果があります。欧米では、中高年層のホテルメニューには必ずプルーンが入っているほどです。食後にドライブルーンを10粒ほど食べ水分をとると、健康便になります。
　また、人工栄養の赤ちゃんは便秘になりがちですが、プルーンの煮汁を飲ませますと解消します。少しはちみつまたは、三温湯を加えますと飲みやすくなるでしょう。

胃カイヨウに

カイヨウができると出血を伴い、そのため貧血になり、つらい思いをします。プルーンをつづけて食べると驚くほど早く回復します。

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