七物降下湯のことなら家庭の中医学。七物降下湯の処方解説は家庭の中医学が参考になります。  
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七物降下湯 中医学処方解説 シチモツコウカトウ
七物降下湯エキス顆粒「クラシエ」 90包の画像
 七物降下湯
 

「七物降下湯」は我が国近代の著名な漢方医学者大塚敬節[オオツカケイセツ]先生が自身の高血圧症を治療するため創られた薬方です。身体虚弱な人ののぼせ、肩こり、耳なり、頭重など高血圧に伴う随伴症状に広く用いられています。


日本漢方の効能・・・身体虚弱の傾向のあるものの次の諸症:高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重)

販売、及び製造している代表メーカー

クラシエ,ツムラ


  七物降下湯 処方構成
当帰川芎芍薬地黄各4.0
釣藤3.0;黄耆黄柏各2.0

  七物降下湯 中医学解説
【効能】 補血益気・熄風
【適応症】 血虚の肝陽化風で、顔色がわるい・皮膚につやがない・四肢のしびれ感・筋肉のひきつりなどの血虚の症候と、のぼせ・ほてり・めまい・ふらつき・手足のふるえ・耳鳴などの肝陽化風の症候をもなうものに使用します。舌質は淡白・脈は弦細。
【類方比較】 八味地黄丸:下腹部の腹壁緊脹が低下し、陰萎や頻尿、夜間排尿など排尿異常を訴えて高血圧のある場合に用ます。(腎陽虚)
釣藤散:高血圧症で、慢性の頭痛、肩こりを訴え、怒りやすく、眼球結膜の充血などのある場合に用います。(脾胃気虚で肝陽化風)
黄連解毒湯:高血圧症で、赤ら顔でのぼせやすく、頭痛があり、不安、不眠、心棒元進のある場合に用います。(心、肝胆火旺)
【解説】

当帰・芍薬・地黄は、豊富な栄養物を含み、全身を栄養、滋潤し、神経機能や内分泌機能を正常化させます(補血)。

当帰・川芎は、血管拡張によって循環を改善し、栄養物の分配、供給を強め、当帰・芍薬・川芎は、子宮筋の収縮を調整して正常化させます。

当帰は子宮の発育促進に働き、四薬すべてがもつ栄養、滋潤、血行促進などの作用により、子宮、卵巣などの機能を改善して、月経調整に働きます(調経)。

芍薬・当帰・川芎は、鎮静作用をもち、自律神経系の失調を改善します。地黄・芍薬には、ある程度の止血効果があります。釣藤鈎は、鎮痙、鎮静作用をもち、顕著な降庄作用があります。黄耆は、消化吸収や全身の機能を高、黄柏は、脳充血を除いて降圧効果を示します。

【治療の現場から】 手足のほてりがあって夜間排尿など腎虚の症状があれば、六味丸と合方します。
泥状便など脾の病気が明らかであれば、参苓白朮散を合方します。
【使用上の注意】 食欲不振、下痢など脾胃気虚のものには注意して使用します。
【臨床応用】 自律神経失調症・更年期症候群・高血圧症などで、血虚・肝陽化風を呈するものに使用します。

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