放射線療法・・・癌と免疫力

放射線療法についてですが、これにも同じようなことが言えます。手術による外科療法と違い、比較的組織の欠損は少なくて済むのですが、100%癌細胞を取り除くことは難しいし、放射線を浴びることで局所の症状以外に体の免疫力や各臓器の機能は低下してしまうのです。副作用も、白血球減少、貧血、吐き気、嘔吐、倦怠感から、粘膜損傷、皮膚潰瘍、むくみ、神経障害・消化及び循環器障害など多岐にわたって起こす可能性があります。広島・長崎での被爆者を考えれば判断できると思います。その上、抗癌剤療法や放射線療法の場合、各機能の低下や生体の免疫力低下、それらによって生ずる更なる副作用によって抵抗力の減弱した体に、より以上の刺激が加わって、さらに悪化することもあるのです。そこで少しでも症状をよくするために、ビタミン類や強肝剤などが使われているのです。
外科療法でも、放射線療法でも、化学療法でも、どれをとってもリスクは免れない「つきもの」なのが現状なのです。
最近、行われている腫瘍内の温度を上げ腫瘍細胞を死滅、壊死に至らしめるという温熱療法や腫瘍組織を凝固させる方法などもあります。これとて、この療法だけでは治癒は望めず、他の療法と併用しなくてはならないのです。

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