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癌治療の中医学的メカニズム

癌治療の中医学的メカニズム

1.直接的に癌細胞を抑制・死滅させる作用。
2.免疫力を向上させて間接的に癌細胞を抑制する作用。
一部の中薬は、T細胞またはB細胞の機能を増強し、特異的免疫能を促進する。一部の中薬は貧食細胞、マクロファージ、脾リンパ細胞等非特異的免疫能が促進できる。
3.内分泌調節。
4.突然変異に対する抑制作用。

清熱解毒

【適応症】
邪熱瘀毒症
【代表的生薬】
白花蛇舌草・金銀花・連翹・板藍根・山豆根・忍冬藤・黄連・黄柏・苦参・牛黄
【代表的処方】
黄連解毒湯三黄瀉心湯温清飲・治頭瘡一方・大柴胡湯竜胆瀉肝湯

活血化瘀

【適応症】
血瘀症
【代表的生薬】
当帰・川芎・赤芍薬・丹参・桃仁・田七・紅花・延胡索・乳香・没薬・三稜・我朮・水蛭・大黄
【代表的処方】
桂枝茯苓丸大柴胡湯・大黄牡丹皮湯・桃核承気湯・通導散・温経湯

扶正培本

【適応症】
脾気虚
【代表的生薬】
黄耆・人参・白朮・甘草・山薬・大棗などで健脾益気
【代表的処方】
四君子湯・六君子湯・帰脾湯・補中益気湯・茯苓飲など

扶正培本

【適応症】
肝腎陰虚
【代表的生薬】
地黄・当帰・白芍薬・阿膠・枸杞子・女貞子・大棗・落花生・鶏血湯などで滋補陰血
【代表的処方】
四物湯・当帰芍薬散・温経湯・六味丸・滋陰降火湯など

扶正培本

【適応症】
肺胃津傷
【代表的生薬】
生地黄・麦門冬・ 沙参・天冬門・玄参・玉竹・黄精・天花粉・知母・などで生津潤燥
【代表的処方】
麦門冬湯・増液湯・白虎加人参湯・滋陰降火湯・など

【治療の現場から】

【適応症】
邪熱瘀毒症
【代表的生薬】
白花蛇舌草・金銀花・連翹・板藍根・山豆根・忍冬藤・黄連・黄柏・苦参・牛黄
【代表的処方】
黄連解毒湯・三黄瀉心湯・温清飲・治頭瘡一方・大柴胡湯・竜胆瀉肝湯

扶正培本

【適応症】
邪熱瘀毒症
【代表的生薬】
白花蛇舌草・金銀花・連翹・板藍根・山豆根・忍冬藤・黄連・黄柏・苦参・牛黄
【代表的処方】
黄連解毒湯三黄瀉心湯温清飲・治頭瘡一方・大柴胡湯竜胆瀉肝湯

扶正培本

【適応症】
腎陽虚
【代表的生薬】
附子・肉桂・補骨脂・巴戟天・熟地黄・蛇床子・淫草霍・杜仲・益智仁・鹿茸・紫河車・冬虫夏草などで温補腎陽
【代表的処方】
八味地黄丸牛車腎気丸・禿鶏丸

軟堅散血

【適応症】
積聚癥瘕
【代表的生薬】
牡蛎・亀板・鼈甲・昆布・海藻・海浮石・夏枯草・山慈姑・白殭蚕
【代表的処方】
柴胡加竜骨牡蛎湯・通導散・夏枯草散など

【治療の現場から】

そして、癌の初期・中期・晩期という段階を分けて、生体と関わる正気と邪気の具合を見ながら、扶正と袪邪という治療を考えるのも一般的である。
 おおむね初期段階には、正気の虚弱はまだ顕在化的ではなく、邪気と邪気の侵入による実証の存在が注目されるため、治療はだいたい袪邪便法で血疹除去する)を主とするが、晩期癌の場合、患者の正気が衰えて、強力な攻法には耐えられなくなり、扶正(補剤で気・血・津液など正気の虚弱を補足する)を主とすべきだ。
中期段階では、患者の体調を見据えた上で、扶正と袪邪のバランスを考慮するのである。

中国国内の生薬取り扱い数が日本と大きく違います。上記生薬は、国内で入手可能なものを取り上げてあります。