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ヤマブシタケ

ヤマブシタケ
 

ヤマブシタケ(山伏茸)は、日本には少ないサンゴハリタケ科のキノコで、学術名はHericium erinaceumといいます。分布は中国、欧米、北アフリカと広範囲にわたり、クヌギ、クルミ、椎の木などの広葉樹の樹幹や切り株に着生しますが野生のものを見つけるのは容易ではありません。

ヤマブシタケ
木材腐朽菌ですから着生した樹木の栄養分を吸収して枯らしてしまいます。山伏が着る篠懸衣(すずかけごろも)の胸につける飾りに似ているところから、日本では一般にヤマブシタケと呼ばれています。この他、ジョウゴタケ(漏斗茸)、ハリセンボン(針千本)など、ユニークな形状から様々な名前をつけられています。生のヤマブシタケは直径5〜10cmの球形で、長さ1〜5cmの針を全面から垂らし、初めは白色ですがしだいに淡黄色から茶色みを帯びてきます。中国では熊の手、ナマコ、フカヒレとともに四大山海珍味に数えられ、猴頭茹(Houtoukuu)の名で知られています。また、古くから薬膳料理などに用いる健康食材として珍重されてきました。
このキノコは、中国の陸上選手たち(馬軍団)が、冬虫夏草とヤマブシタケ入りの特製ドリンクを飲み快記録を続出させたことで知られるようになりました。
ヤマブシタケを利用した料理は絶品だそうです。

免疫力のバランス回復に最適

●体にそなわった病気と闘うカ

 ヤマブシタケが、中国医学で薬膳の素材として珍重されてきた。
 薬膳は、基本的に体の免疫力を高めることを目的とした料理で、その素材に使われているヤマブシタケも、免疫力を大いに賦活することが分かっています。 免疫力とは、体にそなわっている病気と闘う力のことです。
 私たちの体は、常に外から侵入してくる無数の細菌やウイルス、あるいは体内で随時生み出されているがん細胞の脅威にさらされています。
 しかしそれでもなお、通常は感染症にかかったり、がんが発生したりしないのは、すべて免疫力のおかげです。免疫力のパワーはすさまじくて、体外から病原菌が侵入すると、すぐさま食細胞(マクロファージなど)、B細胞、T細胞といった免疫細胞が飛び出してきて病原菌を一網打様にやっつけます。 また、体内にがんが芽生えたときは、免疫細胞のなかでも最強の戦士であるNK細胞が駆け付け、がんの芽を根こそぎ排除してくれます。 免疫力が十分に働いているかぎり、感染症やがんの発生は強力に阻止できるのです。

●ヤマブシタケの多糖体の威力

 ところが、年をとるにつれて免疫力はじょじょに衰えてきます。また最近は、病原性の強い細菌やウイルスが登場したり、環境中に発がん物質が増えていることから、年代に関わらず免疫力の衰えが探刻になつています。 ヤマブシタケの摂取は、免疫力を奮い立たせるうえで最適です。これは、ヤマブシタケに含まれるβーD−グルカンの働さによります。
 ヤマブシタケには強力な薬効をもつ「ヘテロ型」のβ−D−グルカンが多量に含まれていて、免疫能を高める力は、いま話題のアガリクスを上回ります。しかも、ヤマブシタケの効果は、免疫力が衰えている人に村してはそれを賦活する一方で、免疫力が高まりすぎている人に村しては、逆に免疫力を抑える方向に作用するのが特徴です。ですから、感染症やがんだけでなく、免疫力が過剰に高まつて起こるアレルギー性疾患などにも、ヤマブシタケの常食が大変有効です。

活性酸素の害を抑える効果も期待

●病気の元凶「活性酸素」とは

 現代人の健康をむしばむ大きな要因として、最近は「活性酸素」という悪玉酸素が注目されています。
 活性酸素は、食事でとつた栄養素をエネルギーに変えるさいに、体内で随時生み出される奉性の強い酸素です。また、体外から侵入した細菌やウイルスを排除したりしたときなどにも、体のなかに活性酸素が多量に発生します。

 体内に活性酸素が増えると、老化が急速に進みます。さらに、がんをはじめ動脈硬化、高脂血症、心臓病、高血圧、糖尿病、アレルギー性疾患など、現代病の約九割は、この活性酸素がらみで発生するともいわれています。

●体にそなわった活性酸素と闘う力

 もちろん、私たちの体も、活性酸素に対してまつたくの無防備でいるわけではありません。本来、私たちの体のなかには、活性酸素の消去に働く「抗酸化酵素」が数種類存在し、体内で活性酸素が発生するたびに捕まえて消去しています。SOD(スーパー・オキシド・アィスムターゼ)と呼ばれる酵素はその代表です。ところが、加齢とともにこうした抗酸化酵素の合成量は滅り、その活性も弱まります。しかも、活性酸素の発生源が激増している現代では、活性酸素による弊害が大変深刻になっています。

●ヤマブシタケは抗酸化力もすごい

 実は、ヤマブシタケは、人の体内で作られるSOD酵素と同じものを含むとともに、SODと似た活性酸素消去能をもつSOD様の酵素も多く含んでいます。

 キノコ類はおおむね同様の酵素を含んでいますが、ヤマブシタケのSOD様の値(活性酸素消去能)は6800単位と群を抜いて高く、これはアガリクスのSOD様の、値のおよそ1,5倍に相当する数値です。また、キノコ類にかぎらず、一般の食品のなかでも、ヤマブシタケの抗酸化力はトップクラスに位置します。

 万病の元である活性酸素をすみやかに消去するヤマブシタケの力は、現代人にとつて大変価値あるものです。ヤマブシタケのすばらしい薬効は、先に紹介した免疫賦活作用に加えて、この強力な抗酸化力が大きく関与しているのは確かでしょう。

   
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