麻杏薏甘湯のことなら家庭の中医学。麻杏薏甘湯の処方解説は家庭の中医学が参考になります。  
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  麻杏薏甘湯 中医学処方解説 マキョウヨクカントウ
麻杏薏甘湯エキス顆粒「クラシエ」 90包の画像
 麻杏薏甘湯
 

「麻杏薏甘湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『金匱要略[キンキヨウリャク]』に収載され、関節や筋肉の痛みに対して使用されている薬方です。汗が出たまま風あたったり、気温の低下や水にぬれるなどで長い時間からだを冷やした後で、関節や筋肉が腫れて痛むというような神経痛、関節痛、筋肉痛に効果があります。


日本漢方の効能・・・関節痛、神経痛、筋肉痛

販売、及び製造している代表メーカー

クラシエ,ツムラ


  麻杏薏甘湯 処方構成
薏苡仁10.0
麻黄4.0
杏仁3.0
甘草2.0

  麻杏薏甘湯 中医学解説
【効能】 袪風湿・解表・止咳平喘・止痛
【適応症】 風湿の表証:頭痛・頭が重い・軽度の悪寒・微熱・腰や背中あるいは全身のしびれ痛みとだるさ・運動障害などの症候があり、舌苔は白・脈は浮。
【類方比較】 麻黄湯:頭痛、発熱、悪寒などがあり、発汗傾向がまったくなく、急性の関節痛や筋肉痛を伴う場合に用います。太陽の傷寒)
薏苡仁湯:関節症状が本方より一層顕著で、慢性化している場合に用います。(湿痺)
桂枝加苓朮附湯:冷え症の傾向があり、四肢関節の腫脹、痺痛が一層顕著な場合に用います。(寒湿痺)
防已黄耆湯:疲れやすく、多汗、浮腫・関節の腫脹、痺痛などがある場合に用います。(気虚の風水証)
【解説】

麻黄・薏苡仁は、しびれ痛みを改善する(社風湿)。

甘草は、鎮痛によりこれを補助します。また、組織中の水分を血中に吸収して利尿作用により除き、浮腫を改善します(利水)。

杏仁もこれを補助し、麻黄は、表在血管を拡張して血行を促進します(通陽)。

甘草は、諸薬を調和し、胃腸を保護します。薏苡仁も消化吸収を促進する働きがあります。また、薏苡仁は、消炎に働き炎症をしずめる作用もあります。(清熱)。

【治療の現場から】

症状が慢性化しているときは薏苡仁湯に変方します。
痛散湯は、麻杏薏甘湯に防已を加えたものです。

【臨床応用】 感冒・インフルエンザ・ねちがい・頸肩腕症候群・腰痛症・坐骨神経痛などで、風湿の表証を呈するものに使用します。

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