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女性不妊症と漢方治療

初潮はあったがその後、生理不順・無月経になった

■西洋医学の立場から
続発性無月経で、基礎体温を測定すると、排卵の有無が分ります。多いのは
イ.視床下部‐下垂体系の機能障害
a.精神的因子:対人関係の悪化、転居や転職といった環境の変化などのストレスが要因となって視床下部に異常が起こり、無月経となることが多くあります。
b.下垂体機能不全:下垂体性無月経をいい、下垂体が機能しないために、性腺刺激ホルモンが十分に分泌できないために起こります。(血液中のFSH,LH低下)
ロ.多嚢胞性卵巣症候群
卵巣から男性ホルモンが過剰に分泌されるために起こる無月経です。FSHよりLH上昇が著明で、超音波診断、腹腔鏡診断で容易に判断できます。
ハ.甲状腺の異常や内臓疾患による
甲状腺機能亢進症、又は低下症で無月経になることがあります。また糖尿病や腎不全などの内臓疾患によって無月経になることがあります。

■中医学の立場から
イ.精神的因子から無月経になった(気滞血瘀)
精神が抑うつ状態になると、気の運行がスムーズでなくなります。そのため血の運行も乱れ、衝任脈が不通となります。すなわち瘀血内停です。
ロ.下垂体機能不全で無月経(肝腎不足)
生まれつきの体質が虚弱なため、肝腎不足で天癸が充実しない。