羅布麻茶(ヤンロン茶・ラフマ茶)

燕龍茶(ヤンロン茶・ラフマ茶)

燕龍茶の原料は中国では高血圧、心不全、気管支炎、水腫などに有効であることが報告されている羅布麻という植物の葉です。しかしこのままでは日本人の味嗜好に合わないため、日本でもう一度焙煎し直されたもの、それが燕龍茶です。
 富山医科薬科大学の研究グループは、現代人の成人病予防にこの燕龍茶が有効ではないかと考え、動物を用いて科学的に研究を行ってきました。
 その結果、次のようなことがわかってきたのです。
 コレステロールを多量に含んだ餌を与えたラットに燕龍茶のエキスを飲料水とともに与えると、血中の総コレステロールの濃度を下げる働きがある。特に悪玉コレステロールを著しく低下させ、反対に善玉コレステロールを増やす。

高血圧・動脈硬化・成人病の改善や、老化防止

動脈硬化指数も顕著に低下させ、高コレステロール血症に有効であり、動脈硬化に対する改善作用もある。一方、別の実験結果から、粥状動脈硬化の進展予防にも有効であることが判明しました。
 さらに、燕龍茶に含まれる成分には、肝臓、腎臓、脳などの組織を破壊する原因となる危険なラジカルを取り除く作用があることから、最近問題となっている酸素ラジカル(活性酸素)が原因による成人病の改善や、老化防止に有効であることが示唆されるに至ったのです。
 燕龍茶の働きとして忘れてはならないものとして、血圧に対する効果があります。動物に一時的に高血圧になるような餌を与え、燕龍茶のエキスを与えると、血圧の顕著な低下がみられます。
 これらの変化がなぜ発生するのか、詳しいメカニズムは解明されておらず、現在研究を進めているところです。
 これまで述べたことの実証は、燕龍茶のエキスと比較して羅布麻の葉のエキスでも試みましたが、すべての結果において燕龍茶エキスのほうが強力でした。どうして燕龍茶のほうが効果が高いのか。
 この点についても、今後解明していく必要があると思われます。。