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子宮内膜症とは

 

子宮は新たな生命を宿すためにさまざまな準備をします。子宮の内側を覆う子宮内膜は、受精卵が着床するところです。月経直後、その厚さは1o程度ですが、排卵を過ぎた頃にはその10倍の1pにもなります。それはいわば、赤ちゃんが育つための軟らかくて栄養たっぷりの布団のようなものです。
 せっかく用意された布団も妊娠せずに使用されなかった場合は、すべて廃棄処分となります。それがいわゆる月経です。子宮内膜症とは、本来、子宮の中だけにできるはずの内膜や、それと似たような組織が、何らかの原因で他の所にもできてしまう病気です。
子宮以外のところにできた内膜、つまり子宮内膜症も、子宮内膜と同じリズムで変化し、月経期には剥離、出血します。
 正常な子宮内膜は、月経によって膣から排出されますが、子宮内膜症の場合は、細胞組織や血液が外に出ることができずに、体内に残ってしまいます。その取り残された血液の塊や細胞組織が、周囲と癒着したり炎症を起こしたりして、いろいろな障害を引き起こすことになります。

不妊症と子宮内膜症の関係

 不妊症と子宮内膜症は密接に関わっていると考えられています。子宮内膜症の人の約30%が不妊症であり、同様に不妊症の人の約50%が子宮内膜症を患っています。
 子宮内膜症の原因としては、生活環境やストレス、環境ホルモン、遺伝、また月経時の血液が卵管を通って逆流することなどが考えられていますが、はっきりしたことはまだ分かっていません。なお月経血の逆流は、程度の差はあれ、90%の女性に起こっているとされています。
 その数値と符号するかのように、90%の女性の腹膜に子宮内膜症的なわずかな変化が見られたという調査結果が、オランダの研究者により報告されています。
 この中から実際に子宮内膜症になるのは月経のある女性のうち10%程度です。
 これはほとんどの女性が子宮内膜症の芽が出始めた時点で、自然にそれを摘み取っているのに対して、体内の異物や異常な状態を解消する力の低下している人が、芽を摘み取れずに子宮内膜症になるということを意味しています。

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