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中国最新治療肝炎

慢性肝炎の治療

のどが渇き尿の色が濃くなる人
肝炎は、性質が相反する「湿」「熱」が結びついた「湿熱」が原因であるため、症状の現れ方も非常に複雑です。症状が激しかったり、どんどん悪化するような場合には、医師の診断が必要になります。

初期の肝炎では、湿と熱のうち、どちらの症状が強く現れているかというところがポイントになります。湿熱が長い間からだの中に潜んでいると、だんだん熱を帯びてきて、からだが、ほてる・目が赤くなる・尿の色が濃くなる・のどが渇いて冷たいものを飲みたがるなど熱の症状が強くなります。頭痛や耳鳴り、乳房のしこりなどを伴う場合もあります。このような時には、「加味逍遥散」で熱を取り除きながら、肝と脾の機能を助けるようにします。熱症状がとくに強い場合には、「茵蔯蒿湯」を用います。
顔色が悪く、めまいがする人
病気が進むと、からだの抵抗力を失い、エネルギーの元である「気」や「血」も不足してきます。こうなると、脇腹がしくしくと痛み、顔色が悪い、めまいがする、不眠などの症状が現れます。この場合、「帰芍六君子湯」で気や血を補い、抵抗力をつけることが大切です。エキスでは、当帰芍薬散六君子湯の併用でよいでしょう。 抵抗力が回復してきたら、気や血の働きを補いながら脇腹の痛みを取る、「柴芍六君子湯」に変えるとよいでしょう。エキスでは、逍遥散六君子湯の併用でよいでしょう。

初期の脇腹痛

慢性肝炎のごく初期に、肝の機能が低下して、気が脇腹のあたりで滞ったために痛みが起こる場合があります。慢性化して間もなく、からだの抵抗力も十分にあると考えられる時には「小柴胡湯」を用います。 ただし、疲れやすい、元気がない、気力がないなどの症状がある時は、気血の不足による痛みとも考えられますので、小柴胡湯は適しません。というのも、小柴胡湯には、機能を高める働きがあり、気血を必要以上に消耗する恐れがあるからです。帰芍六君子湯を用います。エキスでは、当帰芍薬散六君子湯との併用でよいでしょう。

症状がないのに肝炎と診断

最近は「症状がないのに、健康診断でC型肝炎に感染しているといわれた」という人が増えています。
 このような人は、まず現在の健康状態を保ち、発症しないようにすることが必要です。飲みすぎ・食べ過ぎ・夜ふかしなど、不摂生な生活をなるべく避けるようにします。
 無症状とはいえ、肝炎にみられる特徴的な症状がないというだけのこともあります。胃腸症状がある場合は、六君子湯を用います。疲れてしょうがないなど倦怠感が強ければ、補中益気湯を用います。手足が冷たい、寒さを嫌うといった症状があれば、当帰芍薬散を用います。

肝炎初期の黄疸

胆汁の分泌が狂って体内にたまってしまうと、黄疸が現れます。胆汁の分泌を調節しているのは、肝のはたらきですから、肝炎のごく初期の段階では黄疸が出ることもあります。 また、体質によっても黄疸の現れ方が異なります。湿を多くもっている人は、どす黒くくすんだ、いかにも元気がなさそうな顔色になります。このような黄疸が現れた時は、茵陳五苓散を用います。
 一方、湿より熱の症状が強い時は、黄色っぽい顔色になります。この場合は、茵蔯蒿湯を用います。顔全体がミカンのように黄色くなるような場合は、病気が進行している状態と考えられますので、医師の診断が必要です