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ニキビと漢方

なぜニキビは思春期に多いのでしょう

ニキビは、脂腺性毛嚢でおこる炎症です。いわゆる毛穴には、軟毛性毛嚢(うぶ毛がはえる毒穴)・脂腺性毛嚢(あぶらの出る毛穴)・終毛憎毛嚢(硬い毛がはえる毛穴)があります。
 思春期になると、男性ホルモン(テストステロン)の分泌がさかんになるため、それまで大部分を占めていた軟毛性毛嚢の多くが、脂腺性毛嚢に変わります。ニキビが思春期に多いのは、そのためです。
 ニキビが顔・背中や胸の上部にできやすいのは、脂腺性毛嚢が集中して分布しているからです。

2つの段階を経て、ニキビができます

ニキビは、①面皰の発生、②炎症の発生と膿疱化の、2つの段階を経てつくられます。
 ①面皰の発生:男性ホルモンが分泌されると、脂腺のはたらきが亢進して、分泌される皮脂の量が増えます。
 また、脂腺性毛嚢では角質がはがれて、これが出口(毛漏斗)をふさぐ状態になりやすく、そのため毛嚢内に皮脂がたまってしまいます。これが面皰です。角栓がつまって白あるいは黒っぼくみえるのが、面皰なのです。
 ②炎症の発生と膿疱化:さらに、毛嚢に住んでいる細菌が脂肪を分解すると、炎症をおこして膿疱を形成し、やがて面皰壁を障害して、真皮に、より強い炎症をおこします。こうなると、まわりが赤く腫れ、膿をもった毛穴になるわけです。

生活習慣の改善も忘れないようにしましょう

治療は、炎症をおさえ、あとを残さないようにすることを目標に行います。
 よく使うのは、テトラサイクリン系の抗生物質や、抗生物質の入ったローションなどです。
 ニキビは、ある意味で避けて通れないものです。しかし、朝夕に石鹸で洗顔をする・化粧をしすぎない・便秘をしない・脂肪分や糖分をとりすぎないなど、肌を清潔に保ち、体調をととのえるよう日常生活を改善することによって、炎症をおさえたり化膿を予防することができます。