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冷え性(冷え症)と漢方薬

冷え症には4つのタイプがある

冷えの内因としては、冷え症は全身的な冷え、水毒による冷え、瘀血による冷え、気逆による冷えの4つのタイプに分けられます。
 
全身的な冷え
前進的な冷えとは、新陳代謝が低下しているために、体が温まりきれない状態のことです。体全体に冷えが起こり、青白い顔をしている人に多く見られます。高齢の人や、大病を患った後の人に起こりやすい冷え症のタイプです。

水毒の冷え
水毒による冷えとは、気・血・津液のうちの津液の異常によるものです。体に余分な水分が滞っているために、その水が気血の運行を妨げ冷えを起こすと考えられ、胃腸の働きが低下し、胃下垂などが見られる人に起こりがちです。

このタイプの人には、胃内停水(みぞおちの下の辺りを軽くたたくとポチャポチャという音がする状態。水毒を判断する目安となります)

瘀血による冷え
新陳代謝は正常で、胃腸は丈夫だが、便秘の女性に多いのが、瘀血による冷え症です。

瘀血とは、全身を巡る血(現代医学でいう血液とは一致しませんが、血液と血液に類する栄養分を指します)が停滞した状態のことで、この状態がさまざまな不調を招く原因になるのです。瘀血は現代医学的にとらえると、ホルモンのバランス、血管の運動神経バランスが乱れているために起こるとみられています。
瘀血のある人は下腹部を触ると、抵抗感と痛みが感じられますが、手足が冷えるのが特徴です。

気逆による冷え
気逆とは、体内を巡る気(気の推動作用)が逆流するために起こるものです。足は冷えるのに首から上はのぼせるというのが、気逆による症状の特徴といえます。
冷え症は、漢方治療の得意とするところです。といっても、過信するあまり、安易に考えてはいけません。自分の漢方的な体質・体調に合うものをよく選んでください。