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前胡

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前胡(ぜんこ)

白花前胡(中国産)Peucedanum praeruptorum Dunn ノダケAngerica decursiva Franchet et Savatier(セリ科Umbelliferae)の根を乾燥したもの。中国では異物同名品が多い

【出典】 名医別録 中品
【別名】 水前胡(スイゼンコ)、野芹菜(ヤキンサイ)
【成分】 クマリンやクマリン誘導体のノダケニン(nodakenin)のほか、精油、タンニンなどを含む
【効能】 解熱、鎮痛、鎮咳、去痰
【薬理作用】 下気化痰・疏散風熱
去痰作用・冠状動脈血流量の増加作用
このほか、鎮静作用もあることが観察されている。
【臨床応用】 咳嗽・粘稠な痰・呼吸困難・胸が苦しい・煩熱・舌苔は黄膩などの肺熱の症状があるとき(急性気管支炎などでみられる)に、去痰薬として前胡を使用する。
感冒で頭痛・発熱・鼻づまり・鼻汁・咳嗽などの風熱の症状があるときに、前胡の疏散風熱の効能を利用する
【性味】 味は苦・辛、性は微寒
【帰経】 肺経
【処方】 参蘇飲
【用量】 3~9g
【使用上の注意】 柴胡との比較:両者とも風邪を駆逐し、胸腹部の脹った苦痛をやわらげるが、前胡は去痰・降気の効能が強いので、咳嗽の激しい感冒に適し、柴胡は解表舒肝の力が強いので寒熱往来(悪寒と発熱が交互にあらわれること。)のある感冒に適している。一般に、咳嗽・息苦しい・粘稠な痰・寒熱往来などの症状がある感冒には、前胡・柴胡を併用する
【産地】 中国、日本
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