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益母草

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益母草(やくもそう)

メハジキLeonurus sibiricus L.(シソ科Labiatae)または同属植物の花期の全草を乾燥したもの。また、その種子を茺蔚子(じゅういし)として、全草と同様に用いる

【出典】 神農本草経 上品
【別名】 茺蔚(ジュウイ)、益母(エキモ)、益明(エキメイ)
【成分】 アルカロイドのleonurine、stachydrine、leonurinine、その他、フラボノイドのrutin、脂肪を含む
【効能】 駆瘀血、強壮、通経、止血、活血
【薬理作用】 活血調経・行血去瘀
子宮収縮作用・利尿作用
【臨床応用】 婦人科の常用薬である。
産後に、子宮収縮力が弱いために出血・悪露の持続・腹部が脹って痛むなどの症状があるとき(出血量は少量で黒色の血塊がまじり・腹部の圧痛が強い)に使用すると、子宮収縮作用によって止血し悪露を除く。益母草の浸出液を服用する。
気滞血瘀による月経痛に用いる。
腹部の慢性附属器炎などの腫塊や気血両虚のために生殖機能が低下した婦人の不妊症には、益母草30~60gを5杯の水で2杯まで煎じ、残渣を除いて鶏肉とともに煮込んで服用するのもよい。以上の方薬は長期間服用すると効果がある。一般に、月経痛には以上のように服用するか、水浸液を使用する。
腎炎の浮腫・血尿に使用する。利尿・去瘀の効能があるので、服用すると浮腫は迅速に消退し・食欲は増加し・血尿を止める効果もあるが、尿たんぱくに対する効果は明らかではない。一般に、急性腎炎に対して有効であるが、慢性腎炎に対する価値はほとんどない。乾燥品か新鮮品を煎服するのがよい。単独で使用しても有効ではあるが、症状に応じて他の薬物を配合する。
腎結石の血尿にも使用する。
【性味】 味は辛・微苦、性は微寒
【帰経】 心・肝経
【処方】
【用量】 有効成分の含有量が少ないので、水煎剤には用量を多くし、一般には1回15~60gとする。腎炎の治療にはさらに大量を用い、乾燥品なら1日90~120g、新鮮品なら180~240gを煎じ、2~3回に分けて温服する。産婦人科領域では浸出液を濃縮して使用するのがよく、1日3~6mlを3回に分けて服用する。
【使用上の注意】
【産地】 日本各地、中国
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