カギカズラUncaria rhynchophylla MiquelまたはトウカギカズラU.sinensis Oliver（アカネ科Rubiaceae）の茎の各葉腋にでる短枝の変形した鉤を節ごと採り乾燥したもの。台湾産はタイワンカギカズラU. kawakamii Hayataを基原とする
| 【出典】 | 名医別録 下品 |
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| 【別名】 | |
| 【成分】 | リンコフィリン(rhynchophylline)、corynoxeineなどのインドールアルカロイドを含む |
| 【効能】 | 鎮痛、鎮静、鎮痙、降圧 |
| 【薬理作用】 | 平肝止痙 血圧下降作用・鎮静作用・抗ウイルス作用 |
| 【臨床応用】 | 小児・成人を問わず高熱による痙攣には釣藤鈎を用いる。とくに熱性痙攣によく使用する。小児で、高熱のときに痙攣を生じやすいものには予防効果があり、軽度の痙攣に対しては鎮痙する。ただし、重症の痙攣に対する鎮痙作用は弱い。また、単独では効力があまりない。
高血圧による頭のふらつき・眩暈などの肝風の症状に用いる。四肢のしびれ感に対しても効果がある。 このほか、最近の文献によれば、釣藤鈎に麻黄・五味子を配合して水煎服用し、慢性喘息性気管支炎に一定の効果があった。主に、釣藤鈎の鎮静作用によって麻黄の平喘作用を強めるものと考えられる。 |
| 【性味】 | 味は甘、性は微寒 |
| 【帰経】 | 肝・心包経 |
| 【処方】 | 七物降下湯、釣藤散、抑肝散、 抑肝散加陳皮半夏 |
| 【用量】 | 6～15g。大量で24～30gまで。 |
| 【使用上の注意】 | 古人は経験的に、釣藤鈎を長く煎じると効力がなくなるので、後から入れて1～2回沸騰させるにとどめるべきであるとしている。最近の実験でも、釣藤鈎を20分以上煮沸すると降圧作用が低下することが明らかになり、後から入れることに科学的根拠があることを示している。
過去には、双鈎の方が単鈎よりも効果が強いと見なしていたが、実際には両者に大きな差はない。ただし鈎が多く枝が少ないものの方が効果が強い。小児の熱性痙攣に対し鈎鈎を単独で用いることもある。 |
| 【産地】 | 中国、日本 |
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