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神麹

生薬情報目次

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神麹(しんぎく)

小麦または米をコウボキン(Saccharomyces spp.)で発酵させたもの。一般にいう麹(こうじ)。中国産は小麦粉を用い、これに青嵩汁、蒼耳汁、蓼汁、赤小豆末、皮去り杏仁末を加え、水で練り合わせて板状にし、稲藁または麻袋をかけて発酵させ、黄白のかびが生じたところで乾燥する。日本産は米を蒸し、コウボキンでそのまま発酵させたものである

【出典】 嘉祐補註本草
【別名】 建麹(ケンキク)、六曲(ロッキョク)
【成分】 アミラーゼ(amylase)、プロテアーゼなどがある
【効能】 健胃、消化薬
【薬理作用】 消食行気・健脾止瀉・解表
一種の酵素性消化薬と考えられ、健胃作用がある。
【臨床応用】 健胃に用い、消化不良に効果がある。寒滞により適しており、食欲不振・消化不良・胸や腹が脹って苦しいなどの症状があるときに用いる。
健脾に用いる。消化不良をともなう脾虚の下痢に、白朮、陳皮、縮砂などを配合して用いる。
解表に用いる。胃腸型インフルエンザなどでみられる急性消化不良や下痢をともなう感冒に、解表薬を配合して使用する。
【性味】 味は辛で甘、性は温
【帰経】 脾・胃経
【処方】 半夏白朮天麻湯
【用量】 9~15g
【使用上の注意】 食滞があっても、胃火が盛んなため舌質が深紅で津液の欠乏症状のあるときには用いない。このときは陰液が消耗しているので、まず生津・清熱すべきであり、竹茹・布査葉・山薬・天花粉などの甘寒・清涼の薬物を用いる。神麹は辛温でやや燥の性質があるので、消化促進作用はあるが熱象を助長する恐れがあるので、この場合には用いないほうがよい。
胃酸過多に用いると、呑参・酸っぱい曖気などが生じる傾向があるので用いない方がよい。
【産地】
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