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王不留行

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王不留行(おうふるぎょう)

ナデシコ科Vaccaria segetalis (Neck.) Garcke (Caryophyllaceae)の成熟種子を乾燥したものを正品とする。そのほか、クワ科オオイタビFicus pumila L (Moraceae)、ノボタン科ノボタンMelastoma candidum D. Don (Melastomaceae)の果実、オトギリソウ科トモエソウHypericum ascyron L.、H. sampsoni Hce. (Hypericaceae)、アオイ科Sida rhombifolia L. (Malvaceae)の全草を基原とする同名異物品がある。韓国産はナデシコ科フシグロSilene firma Sieb. et Zucc.など近縁種の全草である。

【出典】 神農本草経 上品
【別名】 茜草根《神農本草経》
【成分】 ドウカンソウの種子にはバクセゴシド、バッカロシドなどのサポニンが含まれる
【効能】 難産、月経不調、乳癰、乳汁欠乏など
【薬理作用】 催乳、通経、止血、鎮痛。
【臨床応用】 活血通経、下乳
1.生理痛、無月経などの証候に用いる。
王不留行は活血通経の効能があり、生理がすっきり出ないことによる腹痛および血滞による無月経には、よく当帰、川芎、紅花、香附子などを併用する。
2.産後の胚乳困難、乳汁分泌不足に用いる排乳困難には、よく穿山甲を配合し、通乳の力を強める。
産後の気血両虚による乳汁分泌不足には、黄耆、当帰など益気補血薬を配合し、乳汁分泌を増加させる。
急性乳腺炎の腫痛には、蒲公英、夏枯草、瓜萎などを配合し、王不留行の苦泄先通の効能を利用するのである。
このほか、王不留行は利尿作用があり、近年来、臨床では利尿の作用と活血の力があるのを利用して、利水通淋、活血消腫薬を配合して、尿道結石および前立腺炎などをに用いられている。
【性味】 甘・苦、平
【帰経】 肝・胃
【処方】
【用量】 常用量は3~9g
【使用上の注意】 妊婦に禁忌
【産地】 中国
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