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乾姜

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乾姜(かんきょう)

ショウガ科(Zingiberaceae)のショウガZingiber officinale Roscoeの根茎を湯通しした後、コルク皮を去り煮沸して乾燥したもの。生姜(日局方品)は湯通しせずそのまま乾燥したもの。漢方では生(ヒネショウガ)で用いることが多い。

【出典】 神農本草経 中品
【別名】 乾薑(カンキョウ)
【成分】 精油:zingiberene、β-pinene、camphene、limonene、cineole、geraniol、borneol、nerol、など辛味成分:zingerone、[6]-shogaol、zingeroneなど
【効能】 主として水分、体液の偏在、停滞を治す。また、嘔吐、咳、下痢、手足の冷え、煩悶して落ち着かないもの、腹部、胸部、腰部の疼痛も治す。清肺提気・きょ痰排膿
【薬理作用】 温中・回陽・温肺化痰
循環促進:血液循環を促進するので、服用すると胃腸に温暖感が生じる。
これを「温中散寒」という。
健胃:止嘔。
昇圧:反射的に血管運動中枢を興奮させ、交感神経系の興奮によって血圧を上昇する。辛辣な刺激は健康人の血圧を上昇させる。
【臨床応用】 陽虚あるいは寒凝による冷え、寒がり、疼痛に用いる。ショックに用いる。肺の寒飲による咳・呼吸困難・うすい痰に用いる。
【性味】 味は大辛、性は大熱
【帰経】 心・肺・胃・腎経
【処方】 柴胡桂枝乾姜湯、 小青竜湯、 参蘇飲、 人参湯、 半夏瀉心湯、 半夏白朮天麻湯、 苓姜朮甘湯
【用量】 3~9g 大量で12~15g
【使用上の注意】 妊婦には使用しない方がよい。陰虚内熱による咽頭痛や汗が多いときには使用しない。
【産地】 中国南部、台湾、フィリピン
【産地】 中国、日本
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