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蒲黄

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蒲黄(ほおう)

ガマTypha latiforia L.(ガマ科Typhaceae)または同属植物(例;ヒメガマT. angustata Bory et Chauberd、コガマT. orientalis Presl.)の成熟した雄花の花粉を集めたもの。

【出典】 神農本草経 上品
【別名】 香蒲(カホ)、蒲灰(ホカイ)
【成分】 フラボノイドのisorhamnetin、ステロイドβ‐sitosterol、脂肪油palmitic、stearic、linolic acidなど
【効能】 収斂、利尿、止血
【薬理作用】 斂止血・活血祛瘀
止血作用・子宮収縮作用・利尿作用・抗結核作用
【臨床応用】 祛瘀と止血に用いる。
産後に、悪露が下らない・下腹部痛などの瘀の症状があるときに用いる。また、産後に子宮収縮不良で出血する場合にも用いる。以上に述べた祛瘀と止血の状況での蒲黄の作用は、主として子宮収縮である。
血淋に対する常用薬である。膀胱炎や尿道炎による血尿・排尿困難・排尿痛に用いる。
慢性結腸炎による血便・膿血便・腹部の不快な痛みなどの症状には炒蒲黄を用いる。
このほか、膿瘍の腫脹と疼痛に、生蒲黄末に蜜糖を調合して外用すると効果がある。
【性味】 味は甘、性は平
【帰経】 肝・心包経
【処方】
【用量】 5~9g。細末を沖服するのがよい。煎剤に加えるときは包煎する。
【使用上の注意】 活血祛瘀には生で用い、収斂止血には炒って用いる。ただし、生でも止血作用がある。一般には生を用いることが多く、出血にオ血をともなう場合には生・炒各半量ずつを用いる。
実証の出血に適している。
子宮を収縮させるので、妊婦には禁忌である。
【産地】 中国、韓国、日本
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