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補骨脂

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補骨脂(ほこつし)

マメ科 Leguminosae 補骨脂 Psoralea corylifolia L. (オランダヒユ)の成熟した果実(豆果)を乾燥したもの

【出典】 開宝本草
【別名】 胡韭子(コキュウシ)、婆固脂(バコシ)、破胡紙(ハコシ)
【成分】 プソラーレン、イソプソラーレン、コリリホリン(フラノクマリン類)その他を含む
【効能】 強精、強壮、固精縮尿作用がある
【薬理作用】 補腎温脾・固精縮尿
冠状動脈の拡張作用・外用で皮膚のメラニン新生を促進する作用・抗菌作用・肉腫抑制作用
【臨床応用】 脾腎陽虚に対する常用薬である。
腎陽虚によって生じた慢性の下痢、とくに“五更瀉”に用いる。五更瀉とは、夜明け前に腹痛・腹鳴とともに下痢し、以後は正常となるもので、舌質淡白・脈沈細である。腸結核・局所性腸炎・慢性結腸炎などでよく見られる。
脾陽虚のために生じた不消化物を混える下痢(“完穀不化”・“完穀下痢”という)には、少し炒った補骨脂を粉末にし、毎回1.5gを湯で服用すると効果がある。
腎陽虚による頻尿・夜間多尿に使用する。
腎陽虚による腰痛・早漏・呼吸困難・咳嗽などに用いる。
冠状動脈を拡張するが、現在のところ冠不全に対する主薬ではない。冠不全で、夜間多尿・四肢がひどく冷たいなどのあきらかな腎陽虚の症状があるときだけ、治療する方剤の中に補骨脂6~9gを加えて補腎扶正する。
白癜風に使用する。補骨脂30gをエチルアルコール100ml中に一週間浸け、滲出液を塗布すると局所の色素を増生して白斑が縮少する。
【性味】 味は辛・苦、性は大温
【帰経】 脾・腎経
【処方】
【用量】 3~6g。多服すべきでない
【使用上の注意】 古人は経験的に、補骨脂は非常に燥性が強いので軽々しく使用すべきではないとしている。現在の臨床的な観察でも、熱性が強い薬物であるため服用後に口が渇く・舌や咽喉部がかわいて痛むなどの熱象を生じることがある。それゆえ、陰虚火旺のものは服用してはならない。なお、胃に対する刺激性があるので胃疾患があれば使用しない方がよいが、虚寒の消化性潰瘍なら使用してもよい。
【産地】 中国
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