本文へスキップ

柴胡桂枝湯

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

柴胡桂枝湯「柴胡桂枝湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『傷寒論[ショウカンロン]』『金匱要略[キンキヨウリャク]』に収載されている薬方です。
かぜの後期の症状やはき気などのあるかぜ、腹痛を伴う胃腸炎に効果があります。 微熱と寒気を感じ、頭痛などがあるかぜに効果があります。 かぜをひいて数日たっても微熱と寒気があり、関節の痛み、はきけなどが残る症状に効果があります。

製品名称 「クラシエ」漢方柴胡桂枝湯エキス顆粒A
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包2.0g)中
柴胡桂枝湯エキス粉末M・・・4,000mg 〔サイコ5.0g、ハンゲ4.0g、ケイヒ2.5g、シャクヤク・オウゴン・ニンジン・タイソウ各2.0g、カンゾウ1.5g、ショウキョウ0.5gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。
効能 体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・はきけなどのあるものの次の諸症:胃腸炎、かぜの中期から後期の症状
用法用量 成人1日の服用量3包(1包2.0g)中
柴胡桂枝湯エキス粉末M・・・4,000mg 〔サイコ5.0g、ハンゲ4.0g、ケイヒ2.5g、シャクヤク・オウゴン・ニンジン・タイソウ各2.0g、カンゾウ1.5g、ショウキョウ0.5gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。
販売サイト

柴胡桂枝湯料(煎じ薬)・ K76(薬局製剤)

柴胡桂枝湯は、「傷寒論」・「金匱要略」に収録されている、多くは腹痛を伴う胃腸炎、微熱・さむけ・頭痛・はきけ等のある感冒、かぜの後期の症状に用いられる漢方薬です。

製品名称 柴胡桂枝湯料(煎じ薬)・ K76(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 柴胡5.0;半夏4.0;桂枝・黄芩・人参・芍薬・生姜・大棗各2.0;甘草1.5
効能 多くは腹痛を伴う胃腸炎、微熱・さむけ・頭痛・はきけ等のある感冒、かぜの後期の症状
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
を1回とし1日2回服用
3カ月未満 服用しないこと
販売サイト

柴胡桂枝湯中医処方解説

小柴胡湯に桂枝・芍薬を加えたもの(小柴胡湯合桂枝湯)で、胸脇苦満、往来寒熱、口苦いなど(半表半裏)を解熱、消炎するとともに、悪寒、発熱、頭痛(太陽病)を発表します。また、辛涼解表や辛温解表が配合されていますので、発熱、咽痛など(温病)にも応用できます。

処方名 柴胡桂枝湯
効能 和解半表半裏・温裏去寒・生津止汗 疏肝解欝・安神・潤燥・温裏
解説 柴胡・黄芩は、消炎、解熱、抗菌作用をもち、炎症をしずめます(清熱)。特に柴胡は、往来寒熱を呈する発熱を緩解します。柴胡・芍薬・甘草・大棗は、鎮静作用をもち、自律神経系の調整に働いて、いらいら、不安、ゆううつ感、緊張感などをしずめます(疏肝解欝)。 半夏・生姜も、鎮静作用によりこれを補助します。半夏・生姜は、中枢性、末梢性に強い制吐、鎮嘔作用をあらわし、悪心、喝吐をとめ、蠕動を調整します(和胃止嘔)。 人参は上腹部のつかえをとり、半夏・生姜・甘草は、鎮咳と痰の抑制に働きます(化痰止咳)。 人参・甘草・大棗は、消化吸収を強め、全身の機能や抵抗力を高めます(補気健脾)。柴胡・芍薬は、利胆作用をもち、桂枝・生姜は、悪寒、発熱、頭痛、身体痛などの表証を発汗、解熱によって綾解します(解表)。 芍薬・甘草・大棗は、鎮痙、鎮痛に働く。芍薬・大棗は、滋養強壮作用により、体を栄養、滋潤します。
治療の現場から 炎症が強いときには、黄連解毒湯・三黄瀉心湯などを合方します。
咳蠍・白色の多量の疾などをともなうとき、あるいは腹部膨満感が強いときには、半夏厚朴湯を合方します。
下痢が強いときは、五苓散・猪苓湯などを合方する。
悪心、喝吐(水様物)が掛ナれば、半夏厚朴湯・小半夏加茂苓湯などを合方します。 産後、出血のあと、あるいは皮膚の乾燥、やせるなど血虚・陰虚の症候がみられるときには、四物湯・六味丸などを合方します。 食欲不振、元気がない、気力がないなどの気虚の症候が明らかなら、六君子湯・参苓白朮散などを合方します。 散在性の吹き出物があり、赤く大きくはれる時は清上防風湯を合方します。
心窩部から季肋部にかけて苦満感を訴え、首筋の強張り、抵抗圧痛があります。 ※この目標に必ずしもこだわる必要はありません
臨床応用 感冒・インフルエンザ・中耳炎・咽喉炎・扁桃炎・耳下腺炎・気管支炎・肋膜炎・急性肝炎・慢性肝炎の急性化・胆のう炎・腎盂炎・化膿症・じんましん・急性腎炎の初期などで、半表半裏証を呈するもの。あるいは、自律神経失調症・神経性胃炎・慢性胃炎・気管支喘息・慢性気管支炎・慢性肝炎・慢性腎炎などで、肝欝化火・脾気虚・痰湿を呈するものに使用します。