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帰脾湯

帰脾湯(きひとう)

帰脾湯帰脾湯は、心血虚と脾気虚が同時に発生した心脾両虚を改善する処方です。眠りが浅く、夢をよくみて、夜間によく目がさめまるけれど、日中は嗜眠傾向で、眠くて寝てばかりいることがあります。こんな人に良く使用されています。

製品名称 帰脾湯エキス細粒G「コタロー」90包
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包2.5g)中
ニンジン2.4g、ビャクジュツ2.4g、ブクリョウ2.4g、サンソウニン2.4g、リュウガンニク2.4g、オウギ2.4g、トウキ1.6g、オンジ1.6g、カンゾウ0.8g、モッコウ0.8g、タイソウ1.6g、ショウキョウ0.32g
添加物:含水二酸化ケイ素,ステアリン酸マグネシウム
効能 体力中等度以下で、腹部は力がなくて、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、はきけ、嘔吐などを伴うものの次の諸症:神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包 15才未満7才以上・・・1回2/3包 7才未満4才以上・・・1回1/2包 4才未満2才以上・・・1回1/3包 2才未満・・・1回1/4包
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帰脾湯料(煎じ薬)・ K32(薬局製剤)

帰脾湯は、「済生方」に収録されている、虚弱体質で血色の悪い人の貧血、不眠症に用いられる漢方薬です

製品名称 帰脾湯料(煎じ薬)・ K32(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 帰脾湯:黄耆・人参・朮・茯苓・酸棗仁・竜眼肉各3.0;当帰・遠志・大棗各2.0;乾生姜1.5;甘草・木香各1.0
効能 虚弱体質で血色の悪い人の次の諸症:貧血、不眠症
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
を1回とし1日2回服用
3カ月未満 服用しないこと
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帰脾湯中医処方解説

帰脾湯は、心血虚と脾気虚が同時に発生した心脾両虚を改善する処方です。心血虚とは、不眠・動悸・健忘・不安感など大脳や中枢神経系、心臓の拍動による循環器機能の異常のことで、脾気虚とは疲れやすい、食欲不振、軟便などの消化器系の機能低下をさします。帰脾湯の適応は、健忘と動悸という心の症状です。しかし、その心の症状を引き起こす原因は脾にあると考え、心に血を強急イズ手補います。脾の機能の一部であるが、血が血管から外へ漏れ出ないのは、脾がコントロールしているからと考えます。血尿、子宮出血あるいは皮下出血など各種の出血に用います。帰脾湯タイプの不眠の人は、眠りが浅く、夢をよくみて、夜間によく目がさめます。しかし日中は嗜眠傾向で、眠くて寝てばかりいることがあります。

処方名 帰脾湯
効能 気血双補・補脾・養心安心
解説

補気の基本方剤である四君子湯に黄耆を加えると、補気の働きが強くなります。木香の理気作用によって脾胃の気を調え、食欲を増強させます。養心安神の竜眼肉、酸棗仁、遠志や当帰枝心を滋養し、動悸、不眠などの症状を改善します。補気補血の効能を充分に発揮させ、さらに安神薬により不安を取り除きます。また、人参と当帰で心血をつくります。

治療の現場から このタイプの人は、食欲もあまりないために体を滋養できなくて、疲れやすい。そして、栄養不良が災いを呼び、肉体だけではなく、心も満たされず、精神神経症状や不眠などを訴えることになります。
臨床応用 貧血、不眠、神経症、健忘