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加味帰脾湯(かみきひとう)

加味帰脾湯

加味帰脾湯「加味帰脾湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『済生方[サイセイホウ]』に収載されている処方「帰脾湯」に生薬の柴胡[サイコ]と山梔子[サンシシ]が加えられた加味方です。 元来胃腸の弱い虚弱体質で血色のわるい人が貧血や心身の過労によって、気分がイライラしたり、落ち着きがなくなったり、元気がなく口数が少なくなったりして精神不安や神経症、不眠症をおこした時に効果があります。

製品名称 加味帰脾湯エキス顆粒クラシエ
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包1.5g)中
加味帰脾湯エキス粉末・・・2,800mg 〔ニンジン・ビャクジュツ・ブクリョウ・サイコ・サンソウニン・リュウガンニク各1.5g、オウギ・トウキ・サンシシ各1.0g、オンジ・タイソウ各0.75g、カンゾウ・モッコウ各0.5g、ショウキョウ0.25gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。
効能 虚弱体質で血色の悪い人の次の諸症:貧血、不眠症、精神不安、神経症
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・1回2/3包
7才未満4才以上・・・1回1/2包
4才未満2才以上・・・1回1/3包
2才未満・・・服用しないこと
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加味帰脾湯料(煎じ薬)・ K23(薬局製剤)

加味帰脾湯は、「内科摘要」に収録されている、虚弱体質で血色の悪い人の貧血、不眠症、精神不安、神経症に用いられる漢方薬です

製品名称 加味帰脾湯料(煎じ薬)・ K23(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 黄耆・蒼朮・酸棗仁・人参・茯苓・竜眼肉・柴胡各3;当帰・大棗・遠志・牡丹皮・梔子各2;乾生姜1.5;木香・甘草各2
効能 虚弱体質で血色の悪い人の次の諸症:貧血、不眠症、精神不安、神経症
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
3カ月未満 服用しないこと
を1回とし1日2回服用
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加味帰脾湯中医処方解説

加味帰脾湯は心脾両虚の代表的方剤です。帰脾湯に疏肝薬の柴胡と清熱薬の山梔子を加えたものです。適応する病態は,気虚と心血虚が同時に発生し,日中は眠くてすぐうとうとするが夜間は眠りが浅く眼が醒めやすいという傾向の人に用います。

処方名 加味帰脾湯
効能 気血双補・補脾・養心安神・清熱瀉火
解説

補気健脾の人参・黄耆・白朮・甘草・大棗・で脾気を高めて血の産生を促し、補血の当帰と養心安神の竜眼肉・酸棗仁・遠志で心血を補い心神を安じます。 生姜は和胃に、木香は理気健脾にはたらき、脾胃の健運を補助します。また、柴胡・山梔子の鎮静,解熱,消炎作用によって自律神経系の亢進による熱証をしずめます。

治療の現場から 泥状~水様便が強いときは,五苓散などを合方します。
冷えが強いときは,人参湯などを合方します。
気滞が強ければ、香蘇散を合方します。
貧血、精神不安、不眠症など神経症状を持つ人に使用します。
微熱・食欲不振・出血傾向
※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
臨床応用 自律神経失調症・更年期症候群・心臓神経症・不安神経症・不眠症・健忘症・貧血症・低タンパク血症・血小板無力症・慢性胃腸炎・神経性胃炎・不正性器出血などで心脾両虚を呈するものに使用します。