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参苓白朮散

参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)

参苓白朮散「参苓白朮散」は、漢方の古典といわれる中国の医書『和剤局方[ワザイキョクホウ]』に収載されている薬方です。
胃腸が弱く、やせて顔色が悪く、食欲がなく下痢が続く傾向がある方の食欲不振、慢性下痢、病後の体力低下、疲労倦怠、消化不良、慢性胃腸炎に効果があります。

製品名称 参苓白朮散料エキス顆粒「クラシエ」
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包1.5g)中
参苓白朮散料エキス粉末・・・3,400mg 〔ニンジン・サンヤク各1.5g、ビャクジュツ・ブクリョウ各2.0g、ヨクイニン2.5g、ヘンズ・レンニク・キキョウ・シュクシャ各1.0g、カンゾウ0.75gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖、ステアリン酸Mgを含有する
効能 体力虚弱で、胃腸が弱く、痩せて顔色が悪く、食欲がなく下痢が続く傾向があるものの次の諸症:食欲不振、慢性下痢、病後の体力低下、疲労倦怠、消化不良、慢性胃腸炎
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・1回2/3包
7才未満4才以上・・・1回1/2包
4才未満2才以上・・・1回1/3包
2才未満・・・服用しないこと
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参苓白朮散料(煎じ薬)・ K115(薬局製剤)

参苓白朮散、「和剤局方」に収録されている、胃腸疾患に用いられる漢方薬です。

製品名称 参苓白朮散(煎じ薬)・ K115(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 薏苡仁5.0;蓮肉・白扁豆各4.0;茯苓・人参・白朮各3.0;縮砂・桔梗各2.0;甘草・山薬各1.5
効能 やせて顔色が悪く、食欲がなく下痢が続く傾向があるものの次の諸症:食欲不振、慢性下痢、病後の体力低下、疲労倦怠
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
を1回とし1日2回服用
3カ月未満 服用しないこと
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参苓白朮散中医処方解説

【脾気陰両虚の代表処方です】
食欲不振、食べると腹が脹る・顔色が萎黄・口唇の乾燥・口乾・手足のほてり・元気がない・疲れ易い・便秘あるいは泥状便・舌質淡から紅で胖・舌苔が少ないあるいは剥落・脈は細やや数で無力などの症状を言います。
泥状~水様便・腹満・悪心・多痰・咳嗽・白色帯下・下肢浮腫・舌質が淡胖・舌苔が白膩・脈が沈細で無力など。脾虚で運化が低下した状態であり、水穀の精微の産生が不足した為に脾陰が虚す場合、水湿の運化が不足して湿が停滞し痰を生じる場合の両面があらわれます。

処方名 参苓白朮散
効能 補気健脾、滋補脾陰、滲湿止瀉
解説 参苓白朮散は、脾気・脾陰・脾湿・脾虚に対応した配合になっています。
益気健脾の四君子湯(人参・白朮・茯苓・炙甘草)が基本で、脾運を健常にすることにより水穀の精微と水湿の運化を強めます。
甘平・甘淡の山薬・蓮子・白扁豆・薏苡仁は脾陰を滋潤し、脾気の健運を補助します。
理気和胃の縮砂(砂仁)は胃の受納と降濁を維護し脾気の通運を促し、補益薬の膩滞を防ぎ、桔梗は戴薬上行の引経薬でありであり、清気を上昇させる働きもあります。
人参・山薬・蓮子が益気健脾に、白朮・茯苓・薏苡仁・白扁豆が健脾・利水滲湿に山薬・蓮子が収渋止瀉に、桔梗が昇清に、陳皮・縮砂が理気化痰に、炙甘草が諸薬の調和に、それぞれ働くので、湿盛による諸症状とくに泥状~水様便に有効です。
治療の現場から 情緒の変動により体調が悪化するときは、加味逍遥散などを合方します。
使用目標 腹部が軟弱 軽度の腹痛 下痢・軟便傾向
※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
臨床応用 消化不良症・慢性胃腸炎・貧血症・ネフロ-ゼ症候群・慢性胃腸炎・その他の慢性疾患で脾胃気虚・脾陰虚の軟便~水様便を呈するものに使用します。