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麦門冬湯(ばくもんどうとう)

麦門冬湯

麦門冬湯「麦門冬湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『金匱要略[キンキヨウリャク]』に収載されている薬方です。
たんがきれにくく、のどにからんだりするときのせきや気管支炎に効果があります。

製品名称 「クラシエ」漢方麦門冬湯エキス顆粒S
成分 成人1日の服用量3包(1包1.8g)中
麦門冬湯エキス散・・・4,650mg 〔バクモンドウ7.5g、ハンゲ・コウベイ各3.75g、タイソウ2.25g、ニンジン・カンゾウ各1.5gより抽出。(添加物デキストリンを含む)〕 添加物として、二酸化ケイ素、CMC-Ca、ステアリン酸Mg、セルロースを含有する。
効能 体力中等度以下で、たんが切れにくく、ときに強くせきこみ、又は咽頭の乾燥感があるものの次の諸症:からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・1回2/3包
7才未満4才以上・・・1回1/2包
4才未満2才以上・・・1回1/3包
2才未満・・・1回1/4包
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麦門冬湯(煎じ薬)・ K159(薬局製剤)

麦門冬湯は、「金匱要略」に収録されている、痰のきれにくい咳、気管支炎、気管支ぜんそくに用いられる漢方薬です

製品名称 麦門冬湯(煎じ薬)・ K159(薬局製剤)30日分
成分 麦門冬10.0;半夏・粳米各5.0;大棗3.0;人参・甘草各2.0
効能 痰のきれにくい咳、気管支炎、気管支ぜんそく
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
を1回とし1日2回服用
3カ月未満 服用しないこと
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麦門冬湯中医処方解説

慢性の炎症や消耗性疾患により気道や胃の分泌液不足が生じたものに用います。 慢性の咳嗽(咳こんでなかなか止まず顔が紅潮することが多い)・咽喉の乾燥感と刺激感・少量の粘痰あるいは無痰・口渇などの肺陰虚の症候と、息ぎれ・疲れやすいなどの気虚の症候がみられる気陰両虚に用います。舌質は紅で乾燥・舌苔は少い・脈は細数。
口渇・咽の乾燥感・乾嘔・吃逆・食欲不振・便がかたいなどの胃陰虚の症候に、元気がない・疲れやすい・息ぎれなどの気虚の症候をともなう胃気陰両虚に用います。舌質は紅で乾燥・舌苔は少いあるいは半載剥苔・脈は細数。肺胃の両面の症候が同時にみられることも良くあります。 。

処方名 麦門冬湯
効能 滋陰益気・補益肺胃・降気
解説 麦門冬で肺胃の陰液を滋潤して熱を冷まし、粳米・大棗・甘草・人参で補気健脾・清津して麦門冬を助けます。
辛温で燥性の半夏を加えると、滋潤薬により半夏の燥性と温性が消失し、半夏の燥性により滋潤薬の粘滞性が除かれ、半夏のもつ降逆下気の効能により咳を止めます。
治療の現場から 炎症が強いときは白虎加人参湯を合方します。
便秘して肝欝が強くみられるときは大柴胡湯を合方します。 咽頭の乾燥感 切れにくい痰の症状があるときによく使用します。 軟便、下痢のもの。痰が多いものには原則使用しません
※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
臨床応用 慢性気管支炎・慢性咽喉炎・肺結核・気管支拡張症・慢性胃炎・萎縮性胃炎・熱病の回復期などで、肺胃の気陰両虚を呈するものに使用します。