婦人科

外陰炎・・・外性器の発育異常

普通、外陰部の皮膚は感染に対する抵抗力が強いので、そう簡単に炎症を起こすことはありません。健康な皮膚にいきなり細菌が感染して、炎症を起こすということはまずあり得ないことで、それ以前に、何か誘因になる素地があるのです。
たとえば、特に夏など、汗もかきやすく、ふとった人の場合、またずれのために外陰部や太ももの内側に炎症を起こしてしまいます。そこに化膿菌がついて炎症を起こしてしまうのです。
また、荒々しい性行為のために傷がついたり、手淫がすぎて傷がついたり、こすりすぎや毛ジラミがわいたために、非常にかゆくてかきすぎて、かき傷をつくってしまい、そこから化膿菌が入ることもあります。トリコモナス膣炎、カンジダ膣炎のために、外陰にまでおりものが流れだして、そのために非常にかゆくて、やはりかき傷をつくってしまったときなども、そこからの感染によって外陰炎を起こすことになるのです。
月経のとき使用するパッドでかぶれたり、月経血の量が多く、月経の日数が長い場合など、外陰部がただれて、そこに細菌が感染した場合にも外陰炎となります。
石けんによるかぶれ、新しい下着によるかぶれも原因となるでしょう。
全身的には、糖尿病があるときやビタミン不足があるときには、全身の皮膚自体が感染を起こしやすくなります。特にやわらかい粘膜の多い外陰部は特に炎症を起こしやすいのです。
ふとりすぎやお産後膣のしまりが悪いときなどくしゃみによってさえ尿がもれるようになることもあります。このような場合にも、尿によって外陰部がただれ、炎症を起こす原因となるのです。
ひりひりした痛み、灼熱感、重くはれぼったいと感じ、といった自覚症状があります。特に歩くときなど外陰部がこすれ合うときに感じ、排尿時には、さらに強く痛みを感じます。
外陰部は赤くただれて、小陰唇や前庭部ははれ上がって、ねっとりした分泌物におおわれます。ときには、膿が出るほどひどくなることもあります。慢性の炎症になると、外陰の皮膚がぶ厚くなってしまったり、常に湿り気が強くて、いつまでもかゆみが止まらなくなってしまいます。
目でみれば特にすぐわかる病気ですから、原因になっている菌を調べれば治療は簡単です。皮膚が健康であるかぎりそう簡単にかかる病気ではありません。下着は、よく洗ったものを、まめにとりかえるようにして、常々、外陰部を清潔に保っておくことが一番大切な予防策でしょう。

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