エイズ

AIDS「エイズ」

AIDS「エイズ」とは、英語の「Aquired(後天性)Immuno(免疫)Deficiency
(不全)Syndorome(症候群)」の頭文字を取ったもので、後天性免疫不全症候群のことです。要するに、生まれた後でエイズウイルスに感染したために、かびやバクテリア、ウイルスなど多種多様な外敵から体を守る免疫機能(防衛本能)が不完全な状態になり、そのために様々な病気になることです。

HIV(Human Immuno Deficiency Virus)

ヒト免疫不全ウイルスに感染するとすぐに症状が出るのではなくて、潜伏期間というものがあり、しかもその期間は人によって差があります。潜伏期というのは、HIVがおとなしく、じっとしている期間ではなく、体の免疫力によってHIVの活動が抑制されている時期だと考えればよいのです。さらにHIVに感染した人全てがエイズを発病するとは限りません。それは、今話したように、HIVはじわじわとヘルパーT細胞をむさぼり尽くしてしまうのですが、そのスピードは、HIVやヘルパーT細胞の強さなどによって異なってくるからです。

HIVに感染してから、エイズ関連症候群を発症するまでの期間も、そこからエイズを発病するまでの気間も人によって違い、しかもARCを発症しない人もいるということなのです。ARCというのは、エイズの前兆の症候群で、リンパ節がはれ、体重減少、下痢、発熱などが慢性的に続いたりします。

ちなみに、エイズを発病した人を「エイズ患者」HIVに感染してもエイズを発病していない人を「無症候性キャリア」とか「無症候HIV感染者」といい、単に「HIV感染者」といった場合は、エイズ患者以外の全ての感染者を指すのが一般的です。 

HIVに感染してから発病するまでの潜伏期間は、次のように言われています。2〜3年以内に発病する人が約10%、5〜6年以内に発病する人が約30%、7〜8年以内に発病する人が約50%で、感染後10年くらいで約65%の人が発病すると見られています。